キャンディステイトンの歌声が
ぴったりとくる冷たくて乾いた風
ソウルミュージックは冬の季語だ。
相変わらずにギリギリかつ
なんとなく余裕のあるバーボンソーダに浮かぶレモンのような生活は
お金を豊かなエクスペリエンスに変えることで
バランスを取っているみたい
30年くらい生きてみると、もう10年以上思い続けてきた「若いことが恥ずかしい」みたいなものが薄くなってきている。
それよりも今は「立派な人になる」というのが恥ずかしいと思うから、できるだけ「くだらない町人」みたいなやつで居たいと思ってる。
あまりお金持ちになるのはあんまり楽しくなさそうってことで、ならないようにしたいけど、
一回くらいはやってみたいとも思う。
金が無ければ道端の安飯、
金があればエルガウチョ。
東京はとにかく便利で安心なサイコーな街だ。
道は歩きやすいし、電車はすぐに来る。
日本食が世界一美味いし安い。
ただ少しだけ、「こうであるべき」みたいなものを人に強いるような所を感じるので、
なにかに属したりできない人には優しくない街かもしれない。
ただ、日本以外の色んな町を駆け足ながらも暮らすように旅をしてきて思うことは、
「日本ってつまらないよね」もあるけど、
日本客観的に観ると、「日本で生まれ育ったことへの誇り」みたいなものが芽生えていってて、
それはおれが日本で生活してた時にはなかった価値観。
月並みだけど、「I'm Japanese」という言葉に対するリアクションは、ほぼ全人種からポジティブなものが返ってくるし。
先進国だとか関係なく、日本出身っていうのが最高にクールなブランドとされていることを外国人との会話の中でいつも実感する。
自分のなにかを誇りに持つと人は輝くことってあるなあ。
ワールドカップの会場でゴミ拾ってる日本人とか、
海外に出ると日本人ってアイデンティティが生まれたりする。
日本人として恥ずかしいことはできないよなとか。
それが国内でも、なんにでもあればいいのに。
「男として」でも、「人として」でも「自分として」でも。
将来の夢やビジョンみたいなものは、
具体的になにになりたいとかじゃなくて、
どうなりたいみたいな方がしっくりくるし、
おれには子供の頃からそれしか描けたことないなあ。
夢を発表させられたりする時に、
それが職業であることが前提だったので毎回テキトーなことを書いてた。
ベースがアホなのだ。
キンキーレゲエを聴いている。
ボブマーリーという人、ウェイラーズというグループがおれは好きだ。
レゲエにさらわれているような人たち。
ロバートジョンソンじゃないけど、
まるで寿命と引き換えに音楽をやっている人たちが好きだ。
明日死んでもいいからこんな風に歌えたら。
ジャニスとか聴くとそんな感じがすごいよね。
明らかに命を削って歌ってる感じ。
めちゃくちゃかっこいいブルーズをやったジミヘンや、ジャニスは、おれより3つくらい歳下だ。
みんなが賢くなった今、
ロックンロールとかブルーズみたいな狂った音楽は流行らなくなった。
最新のロックチャートにもロックンロールはありゃしない。
だけど世界中でずっと今でも、トップクラスに老若男女を踊らせている、ローリングストーンズやAC/DCはバリバリにブルーズやってる。
こんなに寒い東京の冬、
せめてホットなロックンロールくらい聴かせてくれ。