2022-01-01から1年間の記事一覧

山手通りはもう冬なのさ

キャンディステイトンの歌声が ぴったりとくる冷たくて乾いた風 ソウルミュージックは冬の季語だ。 相変わらずにギリギリかつ なんとなく余裕のあるバーボンソーダに浮かぶレモンのような生活は お金を豊かなエクスペリエンスに変えることで バランスを取っ…

ジェリーリーが死んだ夜

最高のロックンロールピアニスト、ジェリー・リー・ルイスが死んだ。 "ロック歌手 ジェリー・リー・ルイスさん死去" というどこか間抜けな見出しのニュースが夜明け前に流れてきた。 ジェリー・リー・ルイスは、殺し屋がニックネームのイカれたピアニストだ…

酔いどれトムとドライベルモット

東高円寺の安アパート。 とにかくお金はなかったけど自分を貧乏だなあなんて実感はなかった。 飲み屋の仕事がない時間はたいていどこかで酒を飲んでいた。 あの頃は仕事は夜からだし、遊ぶ友達もみんな夜行性。 毎晩のように昼近くまで遊び歩く、そんな生活…

秋の匂いがする雨が降ってる。 コロナ禍を挟んで2年半ぶり、 ラオスとタイのイサーンの旅から東京に帰ってきたんだけど。 田舎のカルチャーや風習はディープで、 とにかくローカルに揉まれて、現地人のフリをして最高な5週間だった。 久しぶりのバンコクもコ…

スコールで足止め。 咄嗟に入ったインド系のレストランでバナナラッシー。 ここはラオス。世界一なにもない首都、ビエンチャンは夜の始まりを雨雲が包み込んだ。 ナイトマーケットは手早く撤収。 ラオス最後の夜の予定だ。 旅を始めて2週間。ラオスを10日く…

知らない知ってる

真夏じゃんね。ぎらぎらの昼間に働いてらんない。 いつものベローチェに逃げこんだ。 達郎兄やんのFor Youを聴いてる。 Come Along Melodies For Youがおれの中での山下達郎3大クールなアルバムだと思ってる。 あと1週間もしたらラオス、タイの田舎を旅する…

6月。日曜日。 渋谷の喫茶店。 新宿でいうタイムスみたいな煙草の吸える喫茶店。 池袋には煙草の吸えるオールドスクールな喫茶店ないよなあ。伯爵もだめだし。 すでに席でコーヒーを飲みながら煙草が吸うということがちょっと新鮮になりかけてる。 適応能力…

5月。 珍しく昼間。 もう夏がきてるじゃん。 年間360日くらいは居るマイスウィート池袋だけど、昼間はあまり知らない街みたいでどこか馴染めない。 もちろん馴染む必要もないし、馴染めないから居心地悪いわけでもない。いや、まあ少しはあるけど。 いつも通…

ジョーストラマーになれなかったよ

地下鉄 新木場行きの電車がくると おれはベティデイビスを聴きながら 小さいドアから乗り込む ちょうどリズムアンドブルース1曲分 駅のエスカレーターにはたくさんの人が列をなしている 横の階段はがらがら みんなそんなに疲れているのかなあ ルミネの入口は…

ワルツィングマチルダ

薄っすらと夜中の雨が降っている。 友達と酒を飲んだ帰り道。 いつも通り、おれはまっすぐ帰る気にはなれず、西武線の乗り場で友達を見送ってから、大きく遠回りしながら西口、自転車を迎えに行った。 雨に濡らされた街からは少しだけ夏の匂いがした。 迷っ…

4月。いつの間にまた春。外はまた春の雨。 あいかわらず池袋のベローチェ、おれ。 またひとつ歳を経た。あと1年は20代。 年齢とかはあまり重要視しないタイプなんだけど。 月並みに早いなーとかは言わないけど、感じなくはないかな。 学校を出て10年。 そん…

雨の降る夜のブルース

春の雨は矢継ぎ早 いつか飲んだ生ぬるいビールみたいなブルースを一発 おい、ジミヘンじゃん もっともっと、ボリュームを上げろ Foxy Lady まるでマシンガンのようなディーストーション たまにこんな夜 たまにあるよなあ 要町通りからロサ会館の裏 タバコ一…

3月。街の匂いが春のそれになってきた。まだ夜は少し寒いけど。 学校を出てから気がついたらずっと夜型なおれだ。 夜中、午前中の時間は宇宙だ。 部屋でぼーっと考えごとをしたり音楽を聴いたりするのも、深夜の街を自転車で駆け抜けるのも。 夜中は心の解放…

14歳だったのが29歳になってもセックスピストルズこそが最高な瞬間がよくある。 外は冬の終わりの雨が降っている。 格好が悪いということはなんて格好いいんだろう。 東京はなんとなく暮らすには心地よく、それでもなんとなく不健康な時代が回り続けている。…

年明け駄文

年明け。 結局いつだって今年。 なんか今年の寒さはおれにはヘヴィ。 ただ、前にネパール、ポカラ買ったマウンテンハードウェアのコピーのフリースがネパールよりも寒い真冬の東京で、思ったよりもいい仕事している。 年末年始。ぬるっと通りすぎた。 最近だ…